彼方から 黄昏時に 何を見て
何を笑うか 弓張の月
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けっこう昔に詠んだ一首。
三日月は眉月やら繊月など別名の多い月ではありますが、
弓張月(ゆみはりづき、ゆみはりのつき)という別名が何故か印象に残ります。
刀剣がメインではありますが、武器に興味を持つ自分の感性がそうさせるのか・・・
ん?だったら刀月とかブーメラン月でもいいんじゃないか!?
と思って調べてみたら案の定。
月の剣、月牙、といった異名がございましたw
† † †
・・・話を短歌に戻します。
夕焼けの朱から夜の藍に移行しつつある空。
そんな黄昏時にふと何気なく空を見上げた時の事です。
妙に心に引っ掛かる鮮明さで三日月が目に飛び込んできたのです。
その角度がまた、仏像の薄目やら薄嗤う口やらを連想させるワケです。
ーー気が付いたら上の短歌を口遊んでおりました。
† † †
あれからもう何年、否、十年以上経った今でも、
三日月を見るとどうしてもそんな感傷が心中を撫でていきます。